踊る親子。

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うえのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑいもせず

NHKにほんごであそぼ」のエンディングで、前半ラップ、後半ハワイアンアレンジの「いろはうた」が流れている。
妙に頭に残るメロディで、気が付くと料理しながら口ずさんでいたりする。歌詞に至ってはいわずもがな。なんというか、すっと頭に入って染みこむ感じがする。好みとしてはハワイアレンジが好き。強烈に古くて申し訳無いが、「蘇州夜曲」と同質の郷愁を感じる。だからといって、実は昭和一桁生まれとかいうことはなく、正真正銘、戦後生まれの1968年生まれである。関係無いが、女優の鈴木京香さんも同じ年の生まれである。閑話休題
一緒に見ている大輔も「いろはうた」がお気に入りで、コニちゃんこと、KONISHIKIが歌い始めた途端、奇声を上げながら踊り出す。踊りながら、隣で見ている母に向って、一緒に踊れと催促し、「いろはうた」を歌いながら、親子二人、謎のダンスを踊ることになる。「にほんごであそぼ」は月曜から金曜の朝と夕方二回放送される。番組のエンディングになると踊っているので、平日は毎日必ず2回、踊っている計算になる。初めて「いろはうた」が放送されたのが、今月の頭だったから、もう半月近くも踊っている。こうなると、もはや習慣。毎日のルーティンワーク。むしろ無意識の条件反射。
三連休の最終日、突然踊り出した妻と子を、夫はあんぐり口を開けて、ただただ、呆然と見ていた。気持ちはわからないでもない。
それにしても、初めて「いろはうた」を聞いたのは、中学の時だったか、それとも高校の古典の授業だったか。いずれにしてもあの頃は、まさか将来、息子と一緒にラップ&ハワイアンアレンジの「いろはうた」を歌いながら踊ることになるなど想像もしていなかった。
人生わからないものである。