最悪。

弟夫婦に待望の男子が誕生。体重3300gの元気な赤ちゃんだとのこと。早速、家族でお祝いに馳せ参じる。

大好きなジジ&ババと遠出できるのが嬉しくてたまらない大輔。車内で大興奮。進行方向などお構いなしで前を向いたり、後ろを向いたり、大はしゃぎ。おいおい、大輔、そんなにはしゃいで大丈夫か。叔母さんの病院は岡山だから、結構時間がかかるんだよ。車に酔っても知らないからな。
「あきゃー!!」


ーそして40分後。

思いっきり車に酔い轟沈した。顔色真っ青。唇真っ白。膝の力が完全に抜けて、立つことすらままならない。自分で運転するようになってから、すっかり忘れてたけど母さん、実はめちゃめちゃ乗り物に弱かったんだよな。ああ、気持ち悪い。ひたすら気持ち悪い。うぅ、もう吐く。むしろ吐く。く、車止めて。お願い、プリーズ。
「何、あんた。車に酔うの、治ってたんと違うんな。あとちょっとで着くいうのに、しょうもない。」
顔面蒼白で苦しむ娘に、母の非情な一言が突き刺さる。いや、面目ない。うげー。
(ちなみに大輔はまったく酔わなかった。何故?)