何時もどんな時も

心にしみる曲がある。


たったワンフレーズ、それだけで心が震え、目頭が熱くなる。時には涙がこぼれることもある。その曲が聞こえてきた、ただそれだけのことで。


「威風堂々」*1
「島歌」*2
「コンドルは飛んでいく」*3


薬局で、特売のおむつをカートに放り込んでいる時、その曲は流れてきた。
山と積まれたムーニーマン・ビックサイズの前で、突然動きを止め、目頭を熱くする私。
唐突に自分の世界に入った母をいぶかしげに見上げる大輔。
そして遠巻きに見つめる馴染みの店員さん達。
静まり返った店内には、宮沢和史*4の甘く優しい歌声だけが響いていた。


島唄よ 風に乗り
鳥とともに 海を渡れ
島唄よ 風に乗り
届けておくれ 私の涙 (「島歌」THE BOOM 」)



心にしみる曲がある。


たったワンフレーズ、それだけで心が震え、目頭が熱くなる。
時には涙がこぼれることもある。悪いことじゃない。
・・・T・P・Oさえわきまえていれば。



レジの清算をする店員さんの笑顔が、いつもより少しだけ
親密で優しかったのは、きっと美しい誤解をしたせいだと思いたい。