幸せの匂い
大輔の匂いが好きだ。
生まれたばかりの頃はミルクの匂いがした。
成長するにつれて、茹でたジャガイモの匂いになった。
そして1歳を過ぎた今は、石鹸と干草の匂い。
子供と赤ん坊の間の匂いだ。
お肌はつるつる。どこもかしこも柔らかくてほこほこ。
暖かくていい匂いの大輔を、抱っこするのが大好きだ。
抱っこしながらいつも思う。
これが私の幸せの匂い。
これが私の幸せの重さ。
・・・重みに耐えかねて、左手首の軟骨が飛び出したけど。
11kgを片手で抱っこしたまま、家事をこなすのは、
さすがにちょっときつかったようだ。